みそっかすの4歳 ── 擬育13

 なんでも自分でやりたがるのは3歳の特徴でしょう。自己中心の気分屋さん。しかし、4歳になると周囲を観察するようになる。1歳でも、大きいおねえちゃんやおにいちゃんがしていることをじっとみていて、真似をしようとする。でも、それとは違う。〈同じこと〉がしたい。今ではあまり見かけなくなったが、まちなかで遊んでいる子どもの集団に幼い子がひとり・ふたりとまじっていた。鬼ごっこで逃げまどうなかにいたその幼い子は4歳や5歳だった。私が子どもの頃は、彼らを「たまご」と呼んだ。遊び始める前に「たまご」を宣言してもらう。つかまっても鬼にならなくてすむ。子どもの遊びを書いているエッセイなどでは「みそっかす」縮めて「おみそ」というのもある。
 みそっかすとして子どもの集団にデビューするのが4歳ということになろうか。異年齢保育を保育園で実行すると、3歳・4歳・5歳をさす。しかし、かつて普通にあった子ども集団の年長者は、小学校の高学年がいた。私には、やさしい6年生くらいのおねえちゃんが思い出される。「たまご」と宣言してくれたのは、大きな男の子だったような……。だから「5歳」が異年齢の最年長ではあるけれど、園では先生がその役を引き受けることが肝要ではないか。異年齢保育のむずかしさはここにある。
 別な角度から考えると、敢えて3歳・4歳を交えなくとも、先生が常に遊び仲間の年長を演じることができれば、5歳児クラス単独で異年齢保育は実現する。
 つまり、みそっかすの呼称は侮蔑的だが、出来る・出来ないを包含して、仲間に加えるというやさしさ、あるいは掟(おきて)を学ぶ輝かしいスタートなのだ。

2019.8.16記す