||||| いちばんたいせつなことは、目に見えない。|||

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 もう長いこと星を見ていない。夜、出歩いていないわけではない。星を見よう、さがそうとしていないだけだ。王子さまに怒られそう。
 『星の王子さま』は児童文学と思い込んでいたけれど、果たしてそうなのか。新調文庫の訳者あとがき(河野万里子 p154)//「クリスマスのための子どもにむけた話」を書いてほしいと出版社に依頼されたのは、42年〔1942年〕の夏のことだったそうだ。//とあるから、子ども向けなのだ。しかし、意味ありげな言葉がふんだんに埋め込まれ、心のひだをよみとるストーリ展開がつづき、(河野万里子 p146)//──いちばんたいせつなことは、目に見えない。//を受けとれる子どもは、いるのだろうか、と思う。(河野万里子 p146)//子どもにも読める童話の形をとっているが、人と、人が生きていくことについての豊かな示唆に満ちた内容は、むしろおとなのためのファンタジー、いや、すべての人への、ひとつの詩のようなものではないだろうか。//
 p102//きみは、金色の髪をしている。そのきみがぼくをなつかせてくれたら、すてきだろうなあ! 金色に輝く小麦を見ただけで、ぼくはきみを思い出すようになる。麦畑をわたっていく風の音まで、好きになる……」//
 こんど、稲美の麦畑で金色の風景に出会ったら、王子さまを思い浮かべるだろうなあ、きっと。

 サン=テグジュペリの名前も、『星の王子さま』も、若いときから知っていた。しかし、読んだのはこのたびが初めてだった。名作と思った。それを知らなかったことに、今更ながら、もったいなかったと思った。
※サン=テグジュペリ『星の王子さま』新調文庫 2006年 Le Petit Prince

2026.7.1記す

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