シュレーディンガー
『生命とは何か 物理的にみた生細胞』
+ 訳:岡小天 / 鎮目恭夫
+ 岩波文庫 2008年
+ 原書:WHAT IS LIFE? The Physical Aspect of the Living Cell
++ 1944年
p17
//ケルヴィン卿の使った次のようなたとえほど印象的なものはないでしょう。いま仮に、コップ一杯の水の分子にすべて目印をつけることができたとします。次にこのコップの中の水を海に注ぎ、海を十分にかきまわして、この目印のついた分子が七つの海にくまなく一様にゆきわたるようにしたとします。もし、そこで海の中のお好みの場所から水をコップ一杯汲んだとすると、その中には目印をつけた分子が約100個みつかるはずです。//
※この話題は覚えていた。およそ60年前、中学生のときの記憶だ。しかしながら、内容がかなり異なる。──コップ一杯の水を太平洋に棄て、かきまぜる。再び、コップ一杯を汲むと、さきほど「棄てた水の一つぶ」が入っているというものだ。相違点はさておき、教科書に載っていた(と記憶)ことは有名な話だった。
2024.9.19記す