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 数字の並びは年齢を表している。以下、少々独自すぎるところがあると自分でも思う。保育園等関係者のみなさん、断る必要もないでしょうが、ひとつの見方としてご参考になればと。「歳」と「歳児」の表現違いにご注意を。

 乳幼児の発達区分で一番むずかしいと思うのは2歳だ。『二歳半という年齢』(久保田正人/著 1993年)に物語られている。対象(人やモノ)をみる目やその受け取り方、対処法が2歳の前半と後半で様変わりするようだ。保育園の2歳児クラスでは、前半と後半が混じる。
 次にむずかしいのが4歳。「4歳児クラス」がむずかしい。4歳児クラスの子らは年度途中に5歳の誕生日を順次迎える。野外活動では、満5歳を迎えると飛躍的な成長をみせる。もちろん個人差はある。2歳児クラス同様4歳児クラスも年度途中で発達のようすに飛躍がみられる。それが集団として混じり合うからむずかしい。
 5歳児クラスは個人差はあるものの目標を立てやすい。
 最も”幼児らしい”のは3歳から4歳へと向かう3歳児クラスと思う。3歳児と5歳児は、右肩上がりの直線グラフで発達をみせてくれる。
 難易順に並べてみると……、易305412難。単年度の1年間でみせる乳幼児の成長は著しい。

 家庭で我が子をこの順番で育てることはできない。保育園だから実現する。このことからだけでも保育士の専門性を説明することは可能だ。
 しかし……、一番むずかしい2歳児に好かれる二十歳過ぎの若い保育士(男女を問わず)がいる。園長らとこの話をすると「やっぱり感性よね」の声が返される。感性って何だろう。保育のおもしろいところだ。おとなの決めたとおりにはならないとつくづく思う。

 ところで、家庭では、特に母親の実感は違うだろう。新生児期(生後4週間)を過ぎたあたりからゼロ歳のときが、ツライ。0歳から1歳は育児に専念で、自分の楽しみも必要な仕事も、とりあえずは棚上げにするしかない。パートナーの育児参加が何よりも助けになるかもしれない。2歳の誕生日頃になると、多少の会話を子どもと交わせるようになりホッとする。施設での保育と家庭の子育てとは、かなり意味合いが違う。


 この記事を書き上げた当初の難易順は 310452 だった。その後、1歳児クラスの難しさを現場の保育士に説かれた。それで、順番を変更した。2歳児クラスの難しさと比して、1歳児クラスも難しいと……。

2022.8.19Rewrite
2020.4.1記す

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