〈ゲジゲジ〉は正式には「ゲジ」と一つだけです。二つ重ねて呼ばれることがふつうですね。ムカデ、ヤスデ、ゲジゲジ、どれも足がたくさんあって、怖がられます。山小屋や田舎の家で寝ているとき、蒲団に入り込んできた虫にかまれた、という話を聞かされることがあります。その虫は、ムカデでしょう。けっこう痛いそうです。これらの比較や危険性については、こちらのリンクが参考になります。
昔話「むかでのおつかい」
きらわれ者の「むかで」ですが、伝承されているお話しはおもしろいものがあります。
- 『くつがじまんのむかでさん』
- 松谷みよ子/文 ひらやまえいぞう/絵
- 童心社 1990年
- 「むかでのおつかい」
- 『たっぷり76話! 語り聞かせ 日本のむかしばなし』所収
- ひかりのくに 2007年
お話しは少しずつ異なりますが、「むかで」の役割はほぼ同じです。
虫たちが集まって遊んでいました。ちょうちょう、はち、あまがえる、そしてむかでは(1)の本、はち、こおろぎ、おんぶばった、そしてむかでは(2)の本。楽しく遊んでいると、(1)では、はちの、(2)では、おんぶばったのおなかが痛くなった。お医者を呼ぼうということになって、むかでが足が速いだろうということで呼びに行く役を引き受けた。しかし、いつまでたってもお医者が来ない。どうしたんだろう、探しに行こうと玄関に向かうと、そこに、むかでがいました。足がたくさんあるので、まだ靴を入っているところだって。
2019.6.27記す