「自治会」という辺境

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 自治会または町内会というのは、全国に30万あるらしい。この数字が多いのか少ないのか、わからない。区長を地区代表者とする農村、大都会のマンション、入会(いりあい)が存続している百万都市の自治会、高齢化が進み10軒に満たない過疎地域の地域集団、”自治会”と言ってもとてもじゃないが一括りにできない。
 そんな総論を論じるつもりはないし、研究者でもないので、偏狭な体験から書き綴ってみたい。そして思うに、一括りにできないはずなのに、ある地域の、さまざまな年齢層を、自治という名目でまとめあげようとするには無理ではなかろうかと思えてしかたがない。自治は目標であって、しかし、自治の実践は程遠い。であれば、なぜ「自治会」というのだろう。町内会は古くさいから、自治会というほうが進歩的なのだろうか。少々、自治会の取りまとめ役を経験して思うに、呼び名はなんであっても”辺境”でしかない。

 社会的行動をするミツバチは8の字を描いて密のある場所を仲間に知らせるという。ライオンもゴリラもあらゆる哺乳類は家族で子育てをする。育った子は自らの家族をつくる。人間も同様で脳科学では人間の「つながり」を説明する。つまり、ひとりでは生きていけないのだ。
 人間の社会は高度に進化し、二家族であっても千万単位でもつながりの仕組みを模索する。しかるに、自治会加入率という数字がある。つながりの必要を求めない家族または個人が存在するということか。自治会に加わりたくない自由はあって当然だ。個人の生き方は強制されるものではない。でも、地方自治体が自治会の加入率を発表したりしている事実は、何が言いたいのだろう。「加入率」は何によって算出されるのか。

〓続ける。

2026.2.21記す

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