||||| 褐色脂肪細胞組織 BAT |||

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    • 湯浅景元(ゆあさ・かげもと)
    • 『読むダイエット 意外と知らない体脂肪の真実』
    • 廣済堂出版 2011年

いわゆる「体脂肪」(=脂肪細胞)は2つに分けられる。

  1. 褐色脂肪細胞組織…BAT( Brown Adipose Tissue )
    • 体熱産出機能が発達している。
    • 成人すると減少する。
  2. 白色脂肪細胞組織…WAT
    • 一般に「体脂肪」というときは、こちら。
    • ダイエットの対象になる。

詳細を、テキストより転載。

  • 褐色脂肪細胞組織 BAT
    • 構造:細胞膜に囲まれた細胞質の中に 核、ミトコンドリア、小胞体、油滴などがある。油滴は細胞の中に点在しており、1つ1つの油滴は小さい。
    • 役割:一定量の脂肪を貯蔵し体温保持に必要な熱エネルギーを供給する。
    • 存在場所:肩甲骨のまわりや腋窩(えきか)部だけに少量局在しているにすぎない。幼児期にみられるが、成人になるときわめて少なくなる。
  • 白色脂肪細胞組織 WAT
    • 構造:細胞膜に囲まれた細胞質の中に 核、ミトコンドリア、小胞体、油滴などがある。油滴は1つの細胞に1個あり、大きい。
    • 役割:多量に脂肪を貯蔵し運動に必要なエネルギーを供給する。
    • 存在場所:ほぼ全身にあるが、とくに腹部や大腿部の皮下や内臓のまわりに多くある。

p67 白色脂肪細胞組織 WAT
//WATは全身に広く分布し、エネルギーを中性脂肪の形で蓄え、必要に応じて脂肪酸として全身に再供給します。ダイエットの対象として脂肪を燃焼させ減量させるのが、このWATです。//

p67 褐色脂肪細胞組織 BAT
//BATは体熱産出機能が発達しており、BAT組織1kgあたり300~400W(ワット)の熱産出能力があります。一般的な哺乳類の基礎代謝が体重1kgあたり4.1Wといわれるので、BATの熱産出能力がいかに大きいかがわかります。//

計算してみると……
幼児10kgのBAT率が10%とすると、BAT組織は1kg あることになる。
BAT組織1kgは300~400wの熱を生み出す。
幼児10kgの基礎代謝は 4.1w/kg × 10kg = 41w < 300~400w
──となれば、十分すぎる──ということか。

さらに、……
p67
//BATはヒトを含む哺乳類の新生児期の高体温維持、冬眠動物の目覚めに関係することで知られています。//
//BATの機能劣化はエネルギーを熱として放散させる量を減らすことを意味するので、これも間接的に肥満につながる原因の1つと考えられます。//

2022.11.3記す

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