ソファーやベッドに腰を掛けると体の重みで沈む。ベッドを「ゴム膜」に喩える。ゴム膜を中空に張り、野球のボールをのせる。あるいは、同じ重さ(=質量※)の鉄球をのせる。(※地球上では「重さ=質量」とみなせるが、地球より大きいまたは小さい天体だと同じ質量に対して重さは変化するから等しくない) 鉄球はボールに対して密度が大きいのでゴム膜はより沈む。ここまでは図★の説明で、ボールに対して小さい鉄球をつかってブラッホールの解説へと導く。
話を変える。ボールを物質という表現に変え、物質A・物質Bを用意する。A,Bの質量は等しいとしておく。
佐藤勝彦『世にも不思議で美しい「相対性理論」』実務教育出版 2017年
p17
//時空の中〔♥〕に〔このA,B〕2つの物質を少し離して置きます。すると、時空は曲がりますが、その曲がりに沿って物質同士は移動して互いに近づき、最終的にくっつきます。この作用が、重力(万有引力)に当たります。つまり、重力とは時空の曲がりによって引き起こされた力だったのです。//
※「時空」とは?
p8 同上
//時空とは、時間と空間を合わせたものを指します。時間と空間の物理的な性質を明らかにした理論、それが相対性理論です。//
光は、毎秒約30万kmの速さ(地球を7周半できる)猛スピードだ。この光の速さがテーマになるほどの空間で「時空」はストーリを描ける。したがって、「時空の中♥」でこそ物質A,Bは「最終的にくっつ」くが、(地球の)地上または地上に近い空間ではくっつくことはない。万有引力で重力が働くという場合、それは地球に向かって重力が働いていることが前提になっている。しかし、時空では物質Aと物質Bとの間にも引き合う力が働き(=重力)「最終的にくっつ」くというわけである。
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相対性理論(上記は「一般相対性理論」)としてでなく、人間関係の実際でも援用できるハナシのように思える。人物Aと人物Bの関係で、A,Bが同じ「場」にいるとき、AとBは引き合う力(=重力)によって最終的にくっつく。あるいは、離れられない。あるいは逃れることが困難になる。よほどの強い意志でもって離れようとしない限りこのスパイラルから逃れられない。
2024.8.27記す