E=mc²
Eはエネルギー、mは物質の質量、cは光速。光速を二乗するとはどういうことだろう。とてつもない数字である。アインシュタインが打ち立てたエネルギーと質量の関係式で、アインシュタインの特殊相対性理論を象徴する。
mc²は分子で、グレーで表示している分母があり、これが全体を表す正しい式になる。分母部分にあるvは物質の速度で、地球上地表面で動いていない(停止している)ときは v=0 となる。v=0 を代入すると 1-0=1 となり、したがって分母は1となり E=mc²は分子のみを取り出して表現している。
数式で「美しい」と表現されるものが数多くある。映画のテーマになったものもある。「美しい」などという感性表現は人それぞれで、わたしはどこが美しいのかと思う。その説明になる文章?などを読んでも、理解するまでに辿り着くのが大変で結果時間をかけてもわからないままに終わる。だから、やはりどこが「美しい」のだろうと思う。
1+1=2 はすぐにわかるが、美しいかどうかの議論になると思わない。a+b=b+a という「交換法則」も同様これも「美しい」と思うかどうかは人それぞれだ。とりたてて「美しい」という数式があるのはどうしてだろう。
ところで、cつまり光速を二乗するということは、どういうことだろう。
直角三角形ABCでAB,BCが直角で接点をもつとき、斜辺ACについて、AC2=AB2+BC2という関係が成り立つ(ピタゴラスの定理)。cの二乗はこれに関係している。AC,AB,BC、いずれも二乗されている。AC,AB,BC 3つのうちどれでもいい(※)からcと置き換えればcつまり光速の二乗という計算になる。(※実際はどれでもいい、というわけではない。ある課題の演算過程で辺ACが光速に置き換わりc2となる)
光速を二乗すれば分母が極めて大きくなり、ゼロではないが限りなくゼロに近い値になる。光速を無視できるか否かはv(分子)の値次第ということだ。
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分母が「0」であれば「不能」と学校でうるさく教えられた。「x=0のとき」あるいは「x=0でないとき」の条件を書き忘れるとバツになった。こんな失敗を重ねるのが「数学」であった。
光は1秒で地球を7周半する。ゼロではないから違反にならない。アインシュタインが導いた相対性理論はむずかしい。何がむずかしいかというと、”事実上”のゼロで割ろうとするからだ。わたしの中高生時代は60年前になる。今の中高生はゼロまたはゼロに限りない値で除算することをどのように教えられているのだろうか。相対性理論の理解がむずかしいのは、中高生時代の影響だろうと思う。
2024.8.28記す