国立国会図書館らが運用している「レファレンス協同データベース」というのがある(詳細をよく知らないが……) ここで、興味ある「質問」と「回答」があった。
質問:知らないおじさんから「このはっぱ食べられるから食べても大丈夫だ。食べてみ。」と、言われて食べた。本当に食べてよかったはっぱか調べたい。(小学生)2024.9.16
回答:資料を見せながら「食べられる植物」と回答。有毒植物と書いた資料がなかった。
食べたことが不安だったと話していたので、調べてから食べた方がいいですねと伝えた。2024.9.16
回答プロセスを読むと植物名「ギシギシ」あるいはギシギシの仲間が対象になっている。そして、回答の参考とした文献には「食べられる」とあるようだ。
なんだか、自分(わたし自身)の話みたいだなあと思った。けれど、通りすがりの見知らぬ小学生に、自ら進んでアドバイスしない。ましてや、食べられると承知していても、司書の言うとおりで、口にするものまで実行させてみようとは思わない。そこは信頼関係が前提だ。
淡路島の花さじきへ子ども数人とハイキングし、スイバを食べさせたことがある。ちょうどそのとき、通りすがりの中年男性から「毒があるよ!」と声をかけられた。スイバの酸っぱい味はシュウ酸で、ホウレンソウと同じ成分だ。食べ過ぎると、確かに、毒と言える。ホウレンソウの場合、通常の食事でいただく量の何倍ものを食べれば「毒」になるかもしれない。あるいは、毎日の常食にすればの話である。野外活動で、スイバを見つけたときは、その場でちぎって汁を味わう程度だ。収穫して持ち帰るというわけでもない。
レファレンス事例の「はっぱ」ギシギシは、スイバと似ている。それで連想した。文献には食べられるとあるらしいが、野生でちぎって口にした程度ではおいしくない。食べられるという印象ももてない。現場で確かめたということだから間違えていないのだろうが、スイバと取り違えているのでは、と思ってしまう。
2024.10.4記す