||||| 唐突な政権の「こども庁」構想に思う |||

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 介護も保育も、当事者がいて初めてその現実を知る。永田町は唐突に「こども庁」のアドバルーンを上げた。選挙目当てだろう。2015年4月、乳幼児を対象とする「子ども・子育て支援」が「新制度」としてスタートした。2000年に介護制度がスタートしたことと同じ意味をもつ。「新制度」は13事業もあって複雑だが、その筆頭は「幼保連携型認定こども園」にある。これに携わる「先生」は「保育教諭」。しかし、保育教諭という免許も資格も、ない。幼稚園教諭免許(教諭)と保育士資格(資格)の両方を取得している者が保育教諭となる。教諭は文科省、資格は厚労省、そして、保育教諭は総務省。教育と福祉の足し算が総務省なのだ。制度設計で現れた矛盾だ。給与の開きは大きい。例えば、教諭は30万、資格は20万。歴史的な制度矛盾をどう解決しようとするのか!

 民主党政権のとき「子ども家庭省」で解決しようとしたみたい。自民党や権利に群がる議員でつぶされた。それを今度は自民党がぶちあげるという。「こども」をニンジンにすれば食いつくというのだろうか。私は「こども庁」でも「こども省」でも名称はともかく、作って欲しいと思う。しかし、政権の唐突な下心に期待できるものがない。コロナ対策のように。

2021.4.2記す

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