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「いのちの起原」について前々から関心はあったのだが、改めて調べてみた。我々一般人にわかりやい本は多くない。たとえば、
(1)『せいめいのれきし』、
(2)『生命の歴史』を開いた。魚類から哺乳類に進化していく説明はあるが、「いのちの起原」に言及した記述は見当たらない。
(3)『異説・定説 生命の起源と進化』は「いのちの起原」を直球でテーマにしている。結論らしきことは、「いのちの起原」は学者たちにとって関心の的だが、極めてむずかしいテーマらしい。この特集誌は論点を整理するに留まっている。
- 『せいめいのれきし』
- バージニア・リー・バートン
- 岩波書店 改訂版 2015年
- 『生命の歴史』
- ミヒャエル・ベントン
- 評論社 1990年
- 『異説・定説 生命の起源と進化』
- 別冊日経サイエンス 2003年
しかたないので申し訳ないが我が記憶で論を進めることにする。
「いのちの起原」は2つある(安直だが……)。
一つめは深海。深海でバクテリアが酸素を生産した(※註)。もう一つは「潮だまり」。海と陸が接する場所で、渚(なぎさ)は砂地だが、「潮だまり」は岩場(磯)。
地球に隕石が衝突したとき、海水が沸騰し水がなくなった、ともいわれたりしていて、「いのちの起原」は隕石がもたらしたの説もある。そうであれば、海を起原とする説は否定されるのかもしれない。しかし当座は、海を出発点とすることにおゆるしをいただく。
※註:深海に限ることなく「シアノバクテリア」で説明されている記述がある。「深海」については、深海は強酸状態にありこれをバクテリアが分解したと記憶しているのだが……。

潮だまりを構成する岩には、フジツボが張りついている。潮の干満で、満潮のとき、フジツボはプランクトンを食べる。干潮のとき、直射日光に照らされ、表面は60度にもなるが、耐えて死なない。移動しなくても熱射に耐えられれば食事にありつける。
潮だまりの岩場の隙間は、ツブ貝が積み重なっている。一つ一つは小さなツブだけど、タンパク質が積み重なっているともいえる。潮だまりは密度の高いタンパク質空間でもある。いのちの集積度が高い。この潮だまりから陸上に進出した生物があり、人類もその一つというわけ。
2022.11.1Rewrite
2022.6.21記す