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大熊孝の場合 ── 遊び場:川

大熊孝『技術にも自治がある』農文協 2004年
p6
//この渋海川頭首工のかぐ下流左岸に岩塚小学校という学校がある。固定堰の時代は、ここの子供たちは自由に川におりて遊ぶことができた。しかし、今では落ちれば死ぬほどの高さのコンクリート直壁護岸が子供たちを阻み、危険ということで堰に近づくことが禁止されている。//
※著者は、河川工学者で新潟大学工学部教授。
p9
//河川改修の目的に、川で子供が遊ぶことを加えなかったことはいままでの発想ではあたりまえだったといえる。たとえば、都会の小中学校の校庭をアスファルト舗装しても、それになんら異議申し立てをしてこなかったわれわれである。本来、次代を担う子供たちの環境を整えるべく最大限の配慮を払うべきであった。//
p9
//われわれは生産第一主義で、子供たちへの投資をしてこなかった。いま、子供たちから非行や犯罪の多発というかたちで、反撃を受けている。あらためて、次代を担う子供たちの教育のあり方を根本的に考え直すときがきている。//
※「はらっぱ」も同じ理由で無駄な土地利用として顧みられず、消されてしまった。

2022.12.19記す

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