||||| 斉藤吉一 ものぐさガーデニングのススメ |||

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怠けるときほどルールが必要

『新版 ものぐさガーデニングのススメ』
+ 斉藤吉一 さいとうよしかず
+ エクスナレッジ 2008年
+ 以下は、山海堂(2004年)による

 「生活の何%をガーデニングにかけられますか?」が、この著者の問いだ。睡眠・仕事・食事・家事・通勤・買い物、これらの時間を除いて、ガーデニングを長く続けて楽しむには1日1分をすすめています。
 1分で出来ることとは「水やりだけ」ということになります。

//苗を上手に育てられる人は100人に1人でしょう。実際そんなもんです。あとの99人は、たいてい「楽してできないかなぁ」と思っています。99人の人がたった1%の「筋金入りガーデナー」の真似をしても、うまくいくはずがありません。あなたは「ものぐさガーデナー」なのです。簡単で、気軽、負担にならない、怠けてもきれい、ほっといても大丈夫、そんなガーデンスタイルをご希望の方のみ、次のページに進みましょう!//(「はじめに」より要約)
 著者は園芸家のプロですが、友達が来ると決まったらそれから寄せ植えをきれいにするそうです。
p45
//「いつもきれいにしてるよねぇ」なんて言われたら「シメシメ」です。実は昨日まで何もしてなかったのに//

 そんなに怠けていて、植物がちゃーんと育つのでしょうか? じつは、突如数年前に、園芸が趣味になった私は、この暑い夏、何を作っても植物が病気がちになるので、なんでかなーと思っていました。この本を読んで、やっぱり基本は「水やり」と「土」だと思いました。
 ものぐさガーデニングを目指すにも「なりかた」があるようです。
 その三大ポイントは、
1. ひらき直れば楽になる
2. ルールを知れば楽になる
3. がんばらなければ楽になる

 なんだか人生訓のようでもありますし、実際、園芸は生き物を育てるということからすれば、人生訓そのものに置き換えることもできそうなところもあります。たとえば、それらしい見出しをあげると……。
したくないことをハッキリきめよう
あなたの生活にすきまをあける
人間は怠けるときほどルールが必要
好きなこと、一つに絞る
自分で考えない、マネから入る

 ねっ、「園芸書」という雰囲気ではないでしょう。

 園芸を少しかじった私は、納得できるような自分なりの園芸を身につけるには、1日1分ではむずかしいと思います。でも、水をやりながら植物のようすを「毎日」観察し続けることはとても大切です。いろいろいじくるよりも、「見続けて」、昨日と今日どう違うか、去年と今年どう違うかに気づくことかなと思います。
 著者も、1分が3週間続いたら、次は1分を3分にと勧めています。

 失敗続きで何かいい方法は?と思案している人は、いわゆる「園芸の本」を一度閉じて、「ものぐさ」の修行をしてみるのも、いいかもしれませんよ。 ものぐさにおすすめの植物、技法、寄せ植えのコツなども載っている園芸のガイドブックです。人生の本ではありません。念のため。

2005.8.6記す

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