||||| 子どものことばとからだ:竹内敏晴 |||

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竹内敏晴「子どものことばとからだ」
+ 『子どもの発見』光村図書 1985年 p131~164
+ 本田和子らとの共著

p148
//子どもは自分の言葉というものを十分にもっていません。親によくわかる言葉を喋っている斗夢感じたら、用心しないといけません。それは親の反映にすぎない場合がほとんどです。子どもが親によくわからない言葉でボツリボツリ言い出したら、よく聴かなければいけません。子どもが親のコピーでなく、自分の言葉を見つけ始めているのです。//
※それは、いつ頃からだろうか。他者を意識し始める4歳頃だろうか。人間は言葉によって思考する。4歳では「言葉」で思考できるまでになっていないだろう。そういう意味ではコピーだ。親のコピーでなく他者(友達)の影響だろう。自身を「言葉」で思考できるようになるには、小学3,4年の頃、9,10歳の頃だろうか。

p148
//自分のことを十分に意識化していないことが子どもの最大の特徴ですから、その時期の言葉は甚しく不十分です。したがって、私たちは子どものからだが語る言葉を見聞きするべく努力しなければいけないわけです。//
※子どもの作業姿勢に、それが現れているように思う。夢中になっている姿勢、しなやかな姿勢、まるくなる姿勢。それらの逆で、緊張にしばられている姿勢、固くなっている姿勢、強ばっている姿勢。

p152
//子どもはよく真似をします。判りもしない英語の発音を見事に真似たりする。耳で聞き分けて調整しながら正確な発音に近づけていくのとは全く違います。発音を聞いた途端に、どこの筋肉をどう動かして声を響かせているのかという感覚が自分のからだにひょっと移ってくるようです。ですから、私らがとうてい真似できないようなみごとな発音が出てくる。//

p155
//子どもを自由にさせないといけないということを教わって自由にさせるのは、管理の変型に過ぎません。
 私にレッスンをしにきている教師が、仲間と、学校でどのような遊具を備えたら子どもに効果があるかを研究する会をやっていました。私はその話を聞いて、「どこか考え方の出発点がさかさまなのじゃないか」といいました。//

2023.11.8記す

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