||||| 帆塾通信 90 : 2022.3.1 |||

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豊か 幸せ 満たされる

=-= Letter 1 ¶ お城の石垣に学ぶ

 ほぼ毎日通っている県立明石公園で過剰な樹木伐採があり、テレビや新聞で報道される事態になっています。見た目には城壁が美しくなったのですが、見えない石垣内部で崩壊が進むようになってしまいました。「明石公園の自然を次世代につなぐ会」スタッフの一人として少々忙しくなっています。
 先日の日曜日27日には千葉市から専門家を招き現地調査と学習をしました。現代土木の工法は、江戸時代以前の智恵がまったく無視され、お城に限らず、棚田の石積みや河川堤防の土塁も同様です。自然災害が繰り返されているのは、土木工法に問題があると初めて教えられました。
 胸の内には、子育てと共通するテーマだなあとつくづく思っているところです。

=-= Letter 2 ¶ 3月にウキウキ

 何色が好き? デザートで何が好き? 私には?でそんなにこだわりがありません。でも、3月は一年で一番好き! 日がどんどん長くなり、日射しに暖かさを感じ、雨もよく降るようになり、草木の芽吹きに勢いがあるからです。4月より3月が好き。コロナよ、早くどっかに行ってくれぇー

=-= Letter 3 ¶ 帆塾例会

 3月27日に予定したいのですが、◇×☆宣言が2~3週間ほど延長されると報道があります。プンプン!
 岩屋港→「石の寝屋」→花さじき、このコースを下見してきました。無理だなあ~と思いました。石の寝屋では数百段の階段道を歩きますから、一応疲れます。そこへもってきて、(石の寝屋~花さじき)は、長い道のり。無理だと判断しました。石の寝屋から30分、舗装道を歩いたのですが、出会ったクルマは1台のみ。人とは会わず。都会からわずかに離れて寒村に出会います。子どもらと歩きたいのですが、タノシミに置いておきます。
 27日または今後実行できそうになった時点でご案内します。

=-= Letter 4 ¶ 連載==「豊かさ」を問う 連続思考(5)

詩:草野比佐男「村の女は眠れない」を読む

 20代、一年のうち1か月は農村にいた。人口4千人に満たない平家落人伝説が残る山村A地で。村で出会う人びとは生き生きしていた。しかし、「村の女は眠れない」に現れる村人(B地)は暗い。A地の男たちはB地と同じく季節労働者だった。村と労働先での表情は違っていた。酒造元の杜氏(とうじ)は伝統的技術職として持ち上げられたりするが、ある男はトンネル工事で指を落とした。「もう次で辞める」と決断した男もいた。都会で成功?した男のウワサは複数耳にした。A地は小中1校ずつ。隣町の高校を出て地元に残るのは10人に満たなかった。
 「村の女は眠れない」はエロスでもって生の存在を主張している。この詩に出会ったNHKドキュメンタリー番組では、女は笑いを絶やさなかった。A地でも同じだ。エロス漂う村に子どもらが群れをなしていたはずだ。子どもの映像はないが、都会を除くすべての村は同じ情景だっただろう。
 何が「豊かさ」なのか? ウクライナでは子の手をひき逃げている人たちがいる。明日の豊かさを求めることは当然だが、過去や歴史を忘れては逆戻りしてしまう。

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