Home > 「豊かさ」を問う > 子ども期の再生:遊びのアイテム
「はらっぱ」という言葉が遊び場を指すと体験的にわかる年代はどれくらいだろうか。記憶では、1970年代、急速に「はらっぱ」が消えた。空き地(はらっぱ)は至る処フェンスで囲われ、子どもが自由に出入りできる場所ではなくなった。
私が「はらっぱ」で遊んだのは、小学生低学年がピークだろう。1956年から1959年頃に相当する。「はらっぱ」で体験したドラマは様々だ。それは「場」であり「物」であった。「物」としては、オシロイバナ、オヒシバ、アサガオ、イチジク、ひっつきむし、カヤツリグサ、草原(くさはら)、トカゲ、バッタ、キリギリス、コオロギ、カマドウマ、ハサミムシ、アリ、ダンゴムシ、ミミズ、煉瓦、石ころ、木片、捨てられたゴミ、……。それらが豊かに存在した「場」であったし、友達と遊ぶ「場」であった。
これらは我がノスタルジアであるが、子どもは「場」を〈世界〉と感じる(=世界観の醸成)。現代の子どもも、虫や花に出会えば、私の幼少時と変わるところがないと思える。
かつて「はらっぱ」が嫌われたのは、土地経済志向のおとなが価値を与えなかったこと、草ぼうぼうにしていることを日本人の清潔感(?)が許さなかった。蚊も増えるし……。〈はらっぱ〉を創作してみようと思うようになったが、嫌われない〈はらっぱ〉を創ってみたい。名づけて、「創作はらっぱ」。
- 創作はらっぱに登場する草花たち
- いぬたで
- えのころぐさ
- じゅずだま
- しろつめくさ
- すすき
- すみれ
- ひるつるそば(ぽりごなむ)
- ふうせんかずら
2020.8.5更新