||||| フレーベル全集、目次ほか |||

Home > 書庫

フリードリヒ・フレーベル 1782-1852
『フレーベル全集』全5巻 玉川大学出版部
第一巻 1977年
第二巻 1976年
第三巻 1977年
第四巻 1981年
第五巻 1981年
監修/小原國芳・荘司雅子

フレーベル 第1巻口絵より

全集刊行にあたって

 『ペスタロッチ全集』が、日本に生まれたのは50年も前である。玉川大学出版部の前身の「イデア書院」から、昭和2年に第一巻を出せたのは光栄であった。しかるに、『フレーベル全集』が、未だに日本に出なかったとは! 思想は深遠で難解、論文数も膨大とはいえ、文部省も、東大も、京大も、東京教育大学も、広島大学も、大きな怠慢だったと、敢えて申し上げる。
 それを、私たちが仕上げねばならぬのは、実に絶対、世界の誰かが、人類のためにせねばならぬ事業だからである。国家も是非、補助して欲しい大事業である。
 このたび、『フレーベル全集』全五巻が、日本のフレーベル研究の第一人者、広島大学名誉教授、荘司雅子博士のご参画を得て、玉川大学および広島大学の新鋭スタッフの努力により、完成することは心から欣びとするものである。
 この『全集』こそ、幼児教育のバイブルである。大経典である。いな、幼児教育のみならず、全教育者が繙かねばならぬ教育全体の基本聖典である。特に、母親たちには朝夕、味読して頂きたい宝典である。
 みなさまの書斎の光であります。各幼稚園、各学校の教師文庫にも加えて頂きたいものであります。
  昭和51年〔1976年〕6月

玉川大学総長 小原國芳
〔小原國芳 1887.4.8生~1977.12.13没〕


Topics


フレーベル以外の記事

第1巻 序 ヴィヒァルト・ランゲ 1862年
第1巻 第1章 編集者ランゲの解説 クリスチァン・ツェー 1825年
○○A フレーベル年譜
○○B フレーベル集団の生活における危機的要因
○○C 生の合一
○○D 1825年のフレーベル集団の仕事に関する、一つの公けの声
第1巻 訳者あとがき 岡元藤則
第2巻 訳序 訳者〔個人名記載なし〕 小原國芳
第3巻 序 ヴィヒァルト・ランゲ 1862年
第3巻 訳者あとがき 荘司雅子
第4巻 序 ヴィヒァルト・ランゲ 1861年
第4巻 解説 荘司雅子
第4巻 訳者あとがき 荘司雅子
第5巻 訳者まえがき 荘司雅子

第1巻 教育の弁明

序 〔ヴィヒァルト・ランゲによる〕

第1巻口絵より

1章 編集者ランゲの解説
○○A フレーベル年譜
○○B フレーベル集団の生活における危機的要因
○○C 生の合一
○○D 1825年のフレーベル集団の仕事に関する、一つの公けの声
2章 自伝
○○A マイニンゲン公宛の手紙
○○B クラウゼ宛の手紙
3章 ぺスタロッチに関する報告
○○シュヴァルツブルク=ルードルシュタット候妃様
○○幼児期の人間 / 学齢期の人間
4章 わがドイツ民族に寄せる(1820年 カイルハウにて)
5章 カイルハウにおける一般ドイツ学園の原理、目的および内的生命
6章 箴言
7章 カイルハウの一般ドイツ学園について
8章 ドイツ教育全般についておよび特にカイルハウ学園の一般ドイツということについて
9章 カイルハウの一般ドイツ学園についての続報
○○Ⅰ 教育手段や教育用具の発達と形成
○○Ⅱ メンバーのことを考えに入れた領域の発達と形成
○○Ⅲ 生徒たちにとっての自由な仕事の時間
○○Ⅳ 学園と家族との二、三のことを
○○時間割(カイルハウ学園)


フレーベル全集 △第1巻


第2巻 人の教育

訳序 訳者〔個人名記載なし〕 小原國芳

1章 総論
……永遠の法則、宇宙の統一者、支配者、神から説き起し、神と人との関係、人の運命天職および本分を説き、教育の定義、教育の必要、教育の目的および方法等を論じて、人の教育の真義根本義を明らかにする……
2章 幼児初期における人
……人の乳児期から児童期に至るまでの間の心身の発達の状況を細叙し、次第に形造られてくる幼児の内界、および内界を外界へ現わそうとする幼児の各方面の現象を説いて、父母たる者がこれを養育する方法や注意を詳細に説明する……
3章 少年期における人
……外界を内界へ収得しようとする、人の少年期を叙し、この期においては養育ばかりでなく教授の必要あることを論じ、心情教育を説明し、子供と自然万物との親密なる関係、万物の根源たる神に対する子供の欲求を明らかにして、家庭教育の要諦を説明する……
4章 生徒としての人
第1節 学校とは何であるか
……学童としての子供の状況を叙し、学校の意味、学校の目的、学校の必要を説き、教師の任務をも明らかにする……
第2節 学校は何を救うべきか

……この時期における子供の内外の状態を説き、自分を万物に関係する点から知って人間の知識に達すること、万物生存の不変の本源を追求して神の知識に達すること、およびこの不変の本源によって支えられておる自然界の知識に達することの三方面あること、および結局は、これら三者は一であることを説明する……
第3節 教材の主な種類

--第1項 宗教および宗教教授
……内面的生命へ向うものとしての宗教の意義、人の本性、神と人との関係、人と人との関係などを論じ、真の親子の関係、キリスト教の本質を明らかにする……
--第2項 自然科学および数学
……外界の理解へ向う自然科学の意味、自然と宗教、自然と芸術等の関係を叙し、児童が自然観察に当って、自然の内面的統一を求むる次第を述べ、自然の内面的統一として力の本性、結晶形、球体などを説明し、結晶形の発達と人間の発達とを比較し、自然界を一大有機体と見て、ついに自然界と人事との結合する最高の学としての数学に説き及ぶ……
--第3項 言語および言語教授 付、読み方と書き方
……宗教、自然および言語の三者の関係を論じ、内界の発表としての言語の意味を明らかにする。さらに、人間の自己表現としての言語と、その発音、その形との必然的関係を説く……
--第4項 芸術およびその題目
……内界の発表として、言語を補欠する芸術の意味を説き、人間を明瞭に現わすものとしての芸術の目的を叙し、以上の各項を総括して人間最高の目的を説明する……
第4節 家庭と学校との連絡及びこの際用いるべき教授科目

第1 一般論
……児童教育を完成するに欠くべからざるものとして、家庭と学校との連絡を叙し、以下各項に論ずべき諸科目を概観する……
第2 各論──個々の教授科目に関する詳説
……以下各教材の意味と必要とを詳説し、各々について、具体的に明細に教程を表示して、児童の注意を喚起するとともに、教育者教師達に対する多大なる指示を与える……
--(01) 宗教心の喚起および養成
--(02) 身体を注意すること、身体に関する知識および身体の修養
--(03) 自然および外界の観察
--(04) 自然と生命とを捉えた短い詩的表現を、とくに唱歌の目的で暗誦せしむること
--(05) 自然および外界の観察から出発する言語の練習
--(06) 簡単より複雑へと進むところの規則や法則に従っての外面的および身体的空間的な表現の練習
--(07) 外部的必然の法則に従って網形の上に描くこと
--(08) 色の研究──ことにすでに形造られてある平面の図形のうちに表現されたものによって、主に既成の形状に注意しながら色の異同を研究すること──形象の輪郭に彩色すること──さらに進んで、おもに色そのものを注意しながら、網形のうちに彩色を描くこと──
--(09) 遊戯、すなわち、自発的になすところの各種の表現および練習
--(10) 歴史物語や伝説など、また寓話や神仙譚などを、日々の出来事や四季の現象や、世上の出来事などに結びつけながら話して聴かせること
--(11) 小さな旅行と大きな散歩
--(12) 算術の練習
--(13) 形の研究
--(14) 語法の練習
--(15) 書き方
--(16) 読み方
5章 全体の概観と結論
……以下の全体を概観し、児童の一般教育としての意義を明らかにして、やがて児童が処世上特殊の方面へ向って進むことに対し、この一般教授をゆるがせにすべからず所以を力説して、父母たるもの、教育者教師たるものに対する希望と警告とを与えて本論を結ぶ……

以下4枚、口絵の写真


フレーベル全集 △第2巻


第3巻 教育論文集

序 〔ヴィヒァルト・ランゲによる〕

01章 カイルハウ学園のクリスマス祭の催し
02章 マイニンゲン領ヘルバに計画された国民学校
03章 ヴィルヘルム・カルル氏の死に捧ぐ
04章 ヴァルテンゼー学園の告示
05章 人の教育の概要──ヴィリザウ学園の時間表を添えて
06章 カントンベルンの貧民学校の計画
07章 小学校の[教育]計画とブルクドルフのヴァイゼンハウゼの公示
08章 人間の本質および使命について、またそれを人生に表現しうる可能性について
09章 婚約
10章 少年の春の遊戯および教会のお祭り、幼児のお祭り
11章 一月半ばの散歩、および子どものそりすべりと氷すべり
12章 幼児、あるいは子どもの初めての活動の重要性
13章 子どもの生活から
14章 形および形態の学、ならびにそれにの高尚な意義と関係
15章 地理学の教授(付 カイルハウをふくんでいるシャーレ谷の地図)
16章 1836年は生命の革新を要求する

以下8枚、口絵の写真


フレーベル全集 △第3巻


第4巻 幼稚園教育学

序 〔ヴィヒァルト・ランゲによる〕

01章 回顧と展望──新年にあたっての瞑想
02章 創造的な活動衝動をはぐくむ学園の計画
03章 子どもの生命、子どもの最初の活動
04章 ボール──幼児期の第一遊具
05章 種子と子ども──一つの比較
06章 子どもの発達および生活関係全体と調和した遊具および子どもの遊び
07章 球と立方体──子どもの第二遊具
08章 遊具、もしくは子どもの 作業衝動をはぐくむための手段の第一の概観
09章 子どもの第三遊具と子守歌
10章 子どもの連続的発達とボール遊びの発展
11章 子どもの第四遊具
12章 遊具の第二の概観
13章 第五恩物[第五遊具]
14章 運動遊戯
15章 講演
16章 フレーベル自身の叙述による時代の努力と要求とに関連するフリードリヒ・フレーベルの教育の根本原理、教育の手段と方法ならびに教育の目的と目標
17章 幼稚園における子どもたちの庭 pdf
18章 リナはどのようにして読み書きを覚えるか
19章 「リナが読み方を覚えた」やり方に示されている発達に即して教育する人間陶冶の精神
20章 子どもの描画の欲求
21章 子どもの作業──折り紙の手引き
22章 棒並べ

以下8枚、口絵の写真


フレーベル全集 △第4巻


第5巻 続 幼稚園教育学 母の歌と愛撫の歌

訳者まえがき 荘司雅子 1981年2月

続 幼稚園教育学

23章 1840年6月28日──ブランケンブルクとカイルハウの幼児と青少年のための学園における四重の祝祭日
24章 1840年の幼稚園創設計画ならびに1843年の弁明書
25章 教育組合の結成のための呼びかけ
26章 女性保育者ならびに女性教育者のための養成学校案
27章 連絡学校 フレーベルが彼の一女子生徒にあてた書簡
28章 ハンブルクの最初の市民幼稚園の開設にあたっての挨拶
29章 アルテンシュタインにおける遊戯祭
30章 幼稚園のすべての遊具についての全体にわたる書簡式の説明〔恩物〕

母の歌と愛撫の歌

1 初めての子を見つめる母の感情
2 子どもとひとつの生命を感じる母
3 わが子を見て幸福を感じる母
4 わが子と遊ぶ母
5 すくすくと育つ子を眺める母
6 母の膝に立ち腕に抱かれる時の子と母
7 母の胸に抱かれる子

遊戯の歌

01 足をばたばた
02 ぱったりこ ぼうやがころぶ
03 塔の風見
04 おしまい
05 味の歌
06 チック タック
07 草刈り
08 にわとりさんおいで
09 はとさんおいで
10 小さな魚
11 たてによこに
12 お菓子づくり
13 鳥の巣
14 花かご
15 はとの家
16 親指はすもも
17 親指のごあいさつ
18 なつかしいおばあさんとおかあさん
19 親指でひとつ
20 指ピアノ
21 指ピアノに合わせる歌
22 無邪気な姉妹
23 塔の上の子どもたち
24 子どもとお月さま
25 一歳半のぼうやとお月さま
26 二歳まえの女の子とお星さま
27 壁にうつる光の小鳥
28 小うさぎ
29 おおかみといのしし
30 小窓
31 窓
32 炭焼き小屋
33 大工さん
34 小さな橋
35 中庭の門
36 庭の門
37 小さな園丁
38 においの歌
39 車屋さん
40 建具屋さん
41 騎手とよい子
42 騎手とふきげんな子
43 ぼうやかくれなさい
44 かくれんぼ
45 かっこう かっこう
46 店屋と女の子
47 店屋と男の子
48 教会の扉と窓
49 小さな絵かき

むすびの歌

50 むすび
*この本を生みだした精神

以下9枚、口絵の写真

2024.4.19記す

© 2024 ||||| YAMADA,Toshiyuki |||, All rights reserved.