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三木成夫(みき・しげお 1925~1987)

三木成夫『胎児の世界 人類の生命記憶』読書メモ

 胃袋や腸の食べたものが消化され、排泄される、その通り道は、からだの〈そと〉か?〈うち〉か?という問いかけを、20代の頃にされたことがある。1970年代に相当するから、おそらく震源地/情報源は「三木成夫」だろうと思う。その問いを発したのは、高校地学の先生で、科学のおもしろさを堪能していた。答えは〈そと〉。

三木成夫〈いのち〉の世界

 その20代の頃から、地球上での生命が誕生したのは〈潮だまり〉と思い込んでいた。その震源地もどうやら三木成夫らしい。羊水と海の成分が似ていることに起因している。

いのちが生まれた海、潮だまり

 〈個体発生は系統発生を繰り返す〉は、高校生のときに学んだように記憶している。それをずっと信じていた。三木成夫は、人間生命の誕生や動物の発生や解剖学において〈個体発生は系統発生を繰り返す〉を支持している。

AI(人工知能)と砂時計モデル

 1970年代、私は環境問題とその社会的活動にどっぷりつかっていた。学術的根拠は〈エコロジー〉つまり〈生態学〉で、分類や形態を軽んじる立場に属していた。三木成夫の著書で〈人間形態学〉という言葉に出会った。彼の人間形態学は、彼独自の宇宙観そのものだ。樹齢千年や食物繊維の意味が植物の細胞膜に由来していることは〈形態学〉を見直すことになった。

細胞「壁」大活躍

 〈いのち〉や〈環境〉に思いを馳せるとき、今気づいてみれば、三木成夫だったのか、と思うようになった。その三木成夫という人物、今更にいくつかの著書や文章を読んで、解剖学(発生学)や形態学の学者としてはその”科学性”を認めるが、自身の思想は、自身の科学を根拠としていないことに、結果、〈科学〉に身をおく者としては間違っているなあと思う。
 間違っていると思うし、その〈思想〉の展開方法も怪しいこと多々あるが、自由奔放なものの考え方には、科学にしばられない信念が感じられ、〈三木成夫〉という人物を尊敬してしまう。

“いつもの顔”
「お寺の鐘」と、記憶

2023.1.13記す

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