5歳児の身長は100cmを超えるぐらいか? 目線の高さは90cmぐらいだろうか?
叱られているとき、子どもの目線は下向きだろう。喜んでいるときは上向きにもなろう。しゃがむ姿勢でも、お尻を床まで落とすか、膝をしっかり折らないと子どもの目線と向き合えない。
考えごとをするとき──おとなは、遠くをみたり、天井や壁を見たり、誰か人と向き合っていたら目線を合わせないようにする。しかし、幼児は、遠慮なくわたしを見る。
検定教科書『自然の探究 中学理科3』教育出版 2023年 p117
//ヒトが進化する過程における遺伝子の変化について詳しく調べた結果、ヒトは、その進化の過程において嗅覚が減退する一方で、視覚が発達したことがわかってきました。ヒトの得る情報のうち、約8割が視覚からの情報であるといわれています。私たちは、嗅覚を鈍くし、視覚に多くを頼って生活しているのです。//
※このことは、コミュニケーションの手段として、視覚が8割を占めているということではない。人間の情報操作は、知覚としての視覚を含め、多様に行われている。
みつめる / みられる / みつめられる
非言語(ノンバーバル)コミュニケーションに学ぶ
「微表情」について
模倣(まね)そして共感という能力
幼児は段差が好きだ。おとなは気遣うが、おかまいなしに足の幅に対して狭い段差を歩こうとする。溝に水がなければ足を入れて歩く。スロープになっている擁壁を歩いて上がり、ほどよい高さで飛び降りる。
「段差で育つ」
アフォーダンス affordance
目線の高さで飛び降りる5歳児
みぞに、なぜ はまる?
生まれてしばらくののち寝返りをうつ。寝返りにも力が必要だろう。やがて這い這いをする。重い頭をあげる。つかまり立ち。立ちあがったほうが頭を持ち上げるよりラクだろう。そして、ひとり歩き。
初めてのお誕生を迎えたばかりでは、ふらつきながらも歩き、倒れてしまったら、這い這いとつかまり立ちを繰り返す。それから半年もすれば、ふらつきながらもこけなくなる。段差のあるステップを1段なら、上がったり下がったりする。左脳ではなく、どうやら右脳の機能が実現させているらしい。
歩くようになると、這い這いしていたことを忘れる? 0歳児や1歳児の運動会などでは、トンネルをくぐる競技がよく採用されている。「這い這い」を思い出せるほうが、もしかしてよいのでは? と、思ったりする。
筋肉もりもりの子は、いない。寝返りから歩くまで、体幹でもって子どもは大きくなる。
加古里子『石けり遊び考』小峰書店 2007年 p32
//子どもがとびはねる動作をうまくできるようになるのは、おおむね3歳頃といわれている。片足に体重をのせ、脚や膝の筋肉運動を屈伸・伸縮させ、空中にとび出し、よろけずに着地し、続いて次の連続行動に移るためには、小脳の平衡器官の発達と身体各部の緊密な連携動作が用意されねばならず、いわゆるスキップや片足ケンケンとびができるには、それを支える成長と時間経過が必要となる(図21「子どもの成長と遊びの関係図」参照〔※下図〕)。
とぶ、はねる、そして、ぶらさがる。
すると、わたしのからだにぶつかってくる。
山道に作られる階段道。子ども用には作られていない。おとなでも、きつい段差があったりする。百段あっても、5歳児ならば踏破する。なぜか……?
2023.8.30Rewrite
2022.10.10記す